教育シンポジウム「大学生の数学力はいま」 [数学学習]
日本数学会は2012年3月29日(木曜日)14時30分より17時まで
東京理科大学神楽坂校舎11号館地下2階において
「第一回大学生数学基本調査の結果報告」を行います。
日本数学会に所属する約5000人の大学教員は1990年代初頭から
大学初年次における数学の学力低下を懸念する声が上がっていた
そうです。
そうした声を受けて、日本数学会は1994年に大学基礎教育ワーキング
グループを立ち上げ、1996年に大学教員を対象とする「大学基礎教育
アンケート」を実施しました。
この調査により、以下の3つの能力の低下が明白になりました。
1、国語力全般
2、抽象的・論理的思考力
3、知識に対する意欲や忍耐力
ワーキンググループは1998年に解散され、代わりに日本数学会教育委員会が設置され、より広範な数学教育全般について、調査・提言を行うことになりました。
その後も大学生の学力低下は歯止めがかからず、2000年代になると多くの大学で「高校数学」の補習授業が
行われるようになりました。
ここ数年の入学試験や期末試験の答案を見ると「まったく意味の通じないもの」が増加し、教員が苦慮している
実態があります。
論理的文章を理解する力、論理を組み立て表現する力が学生から失われつつあると考える大学教員が多く
なっているという危惧が教育現場に広がり、そうした現実を踏まえて、日本数学会教育委員会が「大学生数学基本調査」を実施することになったのです。
そして、それが今月、公になったのです。
この「大学生数学基本調査」は3問構成です。
問1は文章に含まれる論理を的確に読み取れるかどうか
問2は論理的に正しい記述が出来るかどうか
問3は比例と作図を理解しているかどうか
そうしたことをテストするものです。
問1において「平均の定義と定義から導かれる初歩的結論」「少し複雑な命題の論理的読み取り」の誤答率が高く、論理を正確に解釈する能力に疑念を抱かせるようです。
問2においては「記述式入学試験」を課さない大学において、論理を整理された形で記述する力が不足している学生が多いことが判明したようです。
問3においては平面図形を定規とコンパスで作図するということが何を意味するかを理解していない解答が多く、採点者を戸惑わせたようです。
さて、早稲田育英ゼミナール綱島教室は小学校1年生から高校3年生までを対象とする
学習塾ですが、「学年」でなく「学力」で対象を考えると、「相当数の大学生」が当塾の
塾生になっても不思議はないということになります。
もちろん、現実問題として、小中学生と「大学生」が机を並べてというのは厳しいので
「通信教育」でメールや電話による支援を行うという形になるでしょうが、何とか、センター・
レベルまでの国語・数学・英語の力はつけさせたいものです。
3月20日に実施される神奈川全県模試は新中2・3が対象ですが、コンパスと定規を
持参することになっています。この世代が大学生になる頃は、日本数学会教育委員会の皆さんが枕を高くして寝られるようになって欲しいと切に願うものです。
願うだけでなく、早稲田育英ゼミナール綱島教室は全力を挙げて、初等教育・中等教育で
身につけるべき学力を獲得しようとする児童・生徒を支援していきます。より多くの教育関係機関が
手を携えていけることを強く願うものです。
東京理科大学神楽坂校舎11号館地下2階において
「第一回大学生数学基本調査の結果報告」を行います。
日本数学会に所属する約5000人の大学教員は1990年代初頭から
大学初年次における数学の学力低下を懸念する声が上がっていた
そうです。
そうした声を受けて、日本数学会は1994年に大学基礎教育ワーキング
グループを立ち上げ、1996年に大学教員を対象とする「大学基礎教育
アンケート」を実施しました。
この調査により、以下の3つの能力の低下が明白になりました。
1、国語力全般
2、抽象的・論理的思考力
3、知識に対する意欲や忍耐力
ワーキンググループは1998年に解散され、代わりに日本数学会教育委員会が設置され、より広範な数学教育全般について、調査・提言を行うことになりました。
その後も大学生の学力低下は歯止めがかからず、2000年代になると多くの大学で「高校数学」の補習授業が
行われるようになりました。
ここ数年の入学試験や期末試験の答案を見ると「まったく意味の通じないもの」が増加し、教員が苦慮している
実態があります。
論理的文章を理解する力、論理を組み立て表現する力が学生から失われつつあると考える大学教員が多く
なっているという危惧が教育現場に広がり、そうした現実を踏まえて、日本数学会教育委員会が「大学生数学基本調査」を実施することになったのです。
そして、それが今月、公になったのです。
この「大学生数学基本調査」は3問構成です。
問1は文章に含まれる論理を的確に読み取れるかどうか
問2は論理的に正しい記述が出来るかどうか
問3は比例と作図を理解しているかどうか
そうしたことをテストするものです。
問1において「平均の定義と定義から導かれる初歩的結論」「少し複雑な命題の論理的読み取り」の誤答率が高く、論理を正確に解釈する能力に疑念を抱かせるようです。
問2においては「記述式入学試験」を課さない大学において、論理を整理された形で記述する力が不足している学生が多いことが判明したようです。
問3においては平面図形を定規とコンパスで作図するということが何を意味するかを理解していない解答が多く、採点者を戸惑わせたようです。
さて、早稲田育英ゼミナール綱島教室は小学校1年生から高校3年生までを対象とする
学習塾ですが、「学年」でなく「学力」で対象を考えると、「相当数の大学生」が当塾の
塾生になっても不思議はないということになります。
もちろん、現実問題として、小中学生と「大学生」が机を並べてというのは厳しいので
「通信教育」でメールや電話による支援を行うという形になるでしょうが、何とか、センター・
レベルまでの国語・数学・英語の力はつけさせたいものです。
3月20日に実施される神奈川全県模試は新中2・3が対象ですが、コンパスと定規を
持参することになっています。この世代が大学生になる頃は、日本数学会教育委員会の皆さんが枕を高くして寝られるようになって欲しいと切に願うものです。
願うだけでなく、早稲田育英ゼミナール綱島教室は全力を挙げて、初等教育・中等教育で
身につけるべき学力を獲得しようとする児童・生徒を支援していきます。より多くの教育関係機関が
手を携えていけることを強く願うものです。
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