「おまかせ」の鮨屋

　日本一予約が取りにくい鮨屋は「おまかせ」だと聞きました。
その信憑性はともかく、鮨もコース料理だと考えれば、
得心します。

　職人が総合的に考えて、食材を仕入れるのですから、
素直に、それを賞味するのが良いでしょう。


　料理に「最適解」があるかどうか分かりませんが、
あるとすれば仕入れて調理する人間の頭の中に
あると思うのです。

　進路選択も同じです。どこでも受験出来ますが、
合格し、そこで学ぶとなれば「おまかせ」が
基本です。

　「おまかせ」したくない所は受験すべきでないのです。
「選択教科」の意義を否定はしませんが、間違いなく
美味しい料理をたくさん揃えるのは労力がかかります。
１皿あたりの単価は下がるはずです。

　「授業」も同じです。先日、ハーバードの政治哲学の
講義が放映されているという記事を書きましたが、
１人の教授が１０００人以上の学生を集めるのです。

　１クラス１０人未満で教授が次々に指名して
答えさせる方式も無意味ではありませんが、
内容は薄くなります。１０００人以上いる所で
発言するだけの質が期待できるでしょうか。

　その昔、活版印刷するなかった頃、書物は
筆で写しました。手間がかかります。しかし、
手間をかける価値があるものだけが残り
ました。

　例えば、『論語』は、そうして多くの人の手により
後世に伝えられたのだと思います。


　これから中学、高校、大学を選ぶ皆さんは、「おまかせ」
出来る志望校を探してください。



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タグ：進路選択 鮨屋 ハーバード 論語 最適解 おまかせ